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テニスと心理学の架け橋 心理学のテニスへの応用を考える…よりもストリングのことを考えているかも

ジミー
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練習方法

 私が今読んでいるスポーツ心理学の本には、テニスを材料にした研究が3,4つほどあります。今日はその1つの、手打ちを改善する練習方法についてのお話です。

 この研究の実験では、被験者(テニスの初心者)にストロークを1分間に32~38球を打たせる(゚Д゚; )ということをしたのですが、フォアハンドとバックハンドを別々にして行なう(1分間フォアだけをやり、その後にバックだけをやる)条件と、1分の間にフォアとバックを交互に打つ条件を作ります。そして、この練習をした後に、フォアとバックそれぞれの肩の回転と腰の回転がどれだけ増えたかを、この2つの条件間で比較するというものです。

 この実験の結果は、交互に打つ群は練習前よりも肩と腰の回転の量が増えた(フォロースルーが大きくなった)ので、手打ちが改善されました。一方、別々に打つ群では練習前よりも肩と腰の回転の量が小さくなり、手打ちの傾向が強くなってしまいました。

 では、どうしてこのような結果になったかについてです。フォアハンドのテイクバックは時計回りの方向で、フォロースルーは反時計回りのスイングです。バックハンドは逆で、テイクバックは反時計回り、フォロースルーは時計回りです。このため、フォアorバックだけを反復する場合は、テイクバックとフォロースルーのスイング方向が反対なので、体の回転方向を切り替えなければなりません。ですので、1分間に30球以上のハイペースとなると、フォロースルーを小さくしたほうが次の打球のためのテイクバックを取りやすくて、次の打球の準備が早く、楽にできてしまうことから、フォアorバックを別々に行なった群では肩と腰の回転量が小さくなった(フォロースルーが小さくなった)と考えられます。
 フォアとバックを交互に打つ場合は、フォアorバックだけを反復する場合と逆になります。フォロースルーとテイクバックのスイング方向は同じなので、体の回転方向の切り替えをする必要はありません。ですので、1分間に30球以上のハイペースでフォアとバックを交互に打つ場合は、フォロースルーを大きくすれば次の打球のためのテイクバックを取りやすく、次の打球の準備が早くでき、楽になります。このため、この練習を行なった後に体の回転量が増えた(フォロースルーが大きくなった)という結果になったと考えられます。

 この研究が明らかにしたいことは手打ちを改善する練習方法ではありません。練習環境の制約(場のデザイン)によって、学習者の意図的な制御がなくても望ましい学習ができれば望ましくない学習にもなる、ということの一例を示している研究といえます。

 こんなことを意識しながら練習する人はほとんどいないでしょうし、かなり難しいと思います。この観点から、この手打ちを改善する練習方法以外の練習方法を思いつくことができません…。何かあるでしょうか?とりあえず、この練習方法は役に立つものだとは思います。それよりも、1分間で38球も打つ練習なんて想像しただけで息切れしそうです(;´∀`)
日記・その他 | 投稿者 ジミー 22:03 | コメント(0)| トラックバック(0)
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