2007年08月30日
効果的な目標設定
心理学には目標を立てることについての多くの研究があり、様々な場面でパフォーマンスを向上させるのに役立つ、とされています。今回は、そのなかでもスポーツにおける効果的な目標設定について書きたいと思います。
難易度の問題、目標の期間の問題、結果目標とパフォーマンス目標について、チーム目標と個人目標について、の5つをこの順番で書いていきます。
まず始めに、どれくらいの難しさの目標がいいのか、という問題があります。結論から言うと、達成できる確率が50%くらいの、中程度の難しさの目標がよいとされています(「期待価値理論」といいます)。その理由は、やさしすぎる目標ではやる気が起きず、難しすぎる目標では達成できる自信がもてないために努力をしなくなってしまうからです。ですので、自分で成功する確率が50%くらいだと思える現実的かつ挑戦的な目標が、最もモチベーション(動機付け)が高まる、とされています。
次に、どれくらい具体的な目標にするのかについてです。全力を尽くす、といった抽象的な目標では、達成できたかどうかを判断する基準が曖昧になってしまいます。
一方、ファーストサーブを70%の確率で入れる、というような具体的な目標は、達成できたかどうかを明確に判断することが出来るので、目標を達成できたかについてのフィードバックを得ることが出来ます。それにより、自分の進歩を把握することが出来るので、達成への自信を高めることが出来るとされています。
次は、どれくらいの期間の目標を立てるかです。これについては、短期目標と長期目標の両方を立てることがパフォーマンス向上に貢献する、とされています。短期目標だけではすぐに達成してしまうため、すぐに目標がなくなってしまいます。長期目標だけでは、それを達成するまでに長い時間を要してしまうので、動機付けを維持しづらくなってしまいます。
短期目標と長期目標の両方がある場合は、短期目標があるので早期に達成感や満足感を得ることが出来るので、長期目標を達成するまでの動機付けを維持することが出来ますし、自分の進歩状況を把握することが出来ます。ですので、複数の短期目標を長期目標の達成に結びつくように、段階的に設定することが最も効果的だといえます。
このように目標を立てるには、長期目標から逆算して短期目標を立てる、という方法がいいかと思います。例えば、「トーナメントで優勝する」という長期目標を立てたとしたら、ベスト4になる、ベスト8になる、というように長期目標から現在の自分の状況までの各段階を設けて、それぞれの段階に進むにはどのようなことが出来るようになるのかを考え、それを目標にする、という具合です。
続いて、結果についての目標と自分のパフォーマンスについての目標についてです。パフォーマンスについてというのは、例えば「ファーストサーブの確率を7割にしよう」とか、「ボールをしっかり見て打とう」というものです。「4回戦まで進む」というような、結果についての目標を重視しすぎると、負けること=失敗とみなしてしまうため、自分に対して余計なプレッシャーを与えかねません。また、対戦相手の強さや調子、自分の調子など、勝敗は自分ではどうすることもできない要因によって左右されることも多いため、明確な目標ともいえません。
パフォーマンスの目標は、成功するかどうかは自分の責任なので、目標達成について客観的に判断できますし、自分の進歩状況も客観的に把握することが出来ます。また、プレーそのものを目標にしているので、ゲームで自分のプレーに集中することが出来ることから、緊張・不安を低下させる効果も期待できます。
ようやく最後になりました。これまで個人の目標について話を進めてきましたが、チームの目標についてです。テニスは団体競技というよりも個人競技と考えられますが、ダブルスなどはこのチーム目標を当てはめることが出来ると思います。
メンバー全体で立てたチームの目標は、チームワークの向上や、メンバーの試合に対する動機付けを高めることに役立ちます。ですので、個人の目標とチーム全体の目標を立てるのが一番効果的といえます。
今週の日曜日にシングルスの大会があるので、目標を立ててみようと思っているのですが、簡単にはいい目標が思いつきません(;´∀`)普段から自分の課題を見つける姿勢が大切なんだと思います。課題を見つけたらその都度ブログに書く、というのはいい方法かもしれませんね。
難易度の問題、目標の期間の問題、結果目標とパフォーマンス目標について、チーム目標と個人目標について、の5つをこの順番で書いていきます。
まず始めに、どれくらいの難しさの目標がいいのか、という問題があります。結論から言うと、達成できる確率が50%くらいの、中程度の難しさの目標がよいとされています(「期待価値理論」といいます)。その理由は、やさしすぎる目標ではやる気が起きず、難しすぎる目標では達成できる自信がもてないために努力をしなくなってしまうからです。ですので、自分で成功する確率が50%くらいだと思える現実的かつ挑戦的な目標が、最もモチベーション(動機付け)が高まる、とされています。
次に、どれくらい具体的な目標にするのかについてです。全力を尽くす、といった抽象的な目標では、達成できたかどうかを判断する基準が曖昧になってしまいます。
一方、ファーストサーブを70%の確率で入れる、というような具体的な目標は、達成できたかどうかを明確に判断することが出来るので、目標を達成できたかについてのフィードバックを得ることが出来ます。それにより、自分の進歩を把握することが出来るので、達成への自信を高めることが出来るとされています。
次は、どれくらいの期間の目標を立てるかです。これについては、短期目標と長期目標の両方を立てることがパフォーマンス向上に貢献する、とされています。短期目標だけではすぐに達成してしまうため、すぐに目標がなくなってしまいます。長期目標だけでは、それを達成するまでに長い時間を要してしまうので、動機付けを維持しづらくなってしまいます。
短期目標と長期目標の両方がある場合は、短期目標があるので早期に達成感や満足感を得ることが出来るので、長期目標を達成するまでの動機付けを維持することが出来ますし、自分の進歩状況を把握することが出来ます。ですので、複数の短期目標を長期目標の達成に結びつくように、段階的に設定することが最も効果的だといえます。
このように目標を立てるには、長期目標から逆算して短期目標を立てる、という方法がいいかと思います。例えば、「トーナメントで優勝する」という長期目標を立てたとしたら、ベスト4になる、ベスト8になる、というように長期目標から現在の自分の状況までの各段階を設けて、それぞれの段階に進むにはどのようなことが出来るようになるのかを考え、それを目標にする、という具合です。
続いて、結果についての目標と自分のパフォーマンスについての目標についてです。パフォーマンスについてというのは、例えば「ファーストサーブの確率を7割にしよう」とか、「ボールをしっかり見て打とう」というものです。「4回戦まで進む」というような、結果についての目標を重視しすぎると、負けること=失敗とみなしてしまうため、自分に対して余計なプレッシャーを与えかねません。また、対戦相手の強さや調子、自分の調子など、勝敗は自分ではどうすることもできない要因によって左右されることも多いため、明確な目標ともいえません。
パフォーマンスの目標は、成功するかどうかは自分の責任なので、目標達成について客観的に判断できますし、自分の進歩状況も客観的に把握することが出来ます。また、プレーそのものを目標にしているので、ゲームで自分のプレーに集中することが出来ることから、緊張・不安を低下させる効果も期待できます。
ようやく最後になりました。これまで個人の目標について話を進めてきましたが、チームの目標についてです。テニスは団体競技というよりも個人競技と考えられますが、ダブルスなどはこのチーム目標を当てはめることが出来ると思います。
メンバー全体で立てたチームの目標は、チームワークの向上や、メンバーの試合に対する動機付けを高めることに役立ちます。ですので、個人の目標とチーム全体の目標を立てるのが一番効果的といえます。
今週の日曜日にシングルスの大会があるので、目標を立ててみようと思っているのですが、簡単にはいい目標が思いつきません(;´∀`)普段から自分の課題を見つける姿勢が大切なんだと思います。課題を見つけたらその都度ブログに書く、というのはいい方法かもしれませんね。