2009年10月18日
ボールを目で追うこと・見ること⑤
ボールを目で追うこと・見ること④の続きです。
このシリーズもようやく本題に入り始めます。視線(顔)を打点に残すことについてどのような効果があるのかについてです。そのカギとなるのが「頸反射」です。聞きなれない言葉でしょうから若干説明します。
「頸」とは「頸椎」の「頸」のことで、要するに「首」のことです。その首の向きや動きが全身の動きや向きに影響を与えることを「頸反射」といいます。おそらくこの説明でだいたいはあってると思います。ネットでもあまり出てこないし、自分が持ってる書籍にも出てこないので、これであってるのかどうかは少し自信がありません…。これであってるとさせてください。
では、具体的に頸反射がどのような影響があるのかについてです。これは赤ん坊に特に顕著にみられます。仰向けに寝ている赤ん坊を想像して下さい。この赤ん坊の顔を右に向けると、左半身が前に出てくるようになります。顔の向きに引っ張られるように左半身が出てくる感じです。次に、赤ん坊の顔を右に傾けてみます。右耳が右肩に付く方向に傾けます。そうすると、左肩が上方向(頭のある方向)に上がるようになります。これを図にすると、こんな感じです。
笑顔が不気味ですが、わかっていただけたでしょうか(;・∀・)
これらは赤ん坊では見られるもので、これを見ている皆さんがやってもこうはならないと思います。しかし、大人にも頸反射はあるのです。上記のような静止状態ではなく、体を動かしている時です。では、テニスではどのような影響をもつでしょうか。
テニスで頸反射を実感しやすいのは、アンダーカットサーブだと思います。ソフトテニスでよく用いられるサーブです。腰よりも低いところから、横回転を掛けて打つサーブです。
テニス365にアンダーサーブの画像があるとは思いませんでした…(http://news.tennis365.net/lesson/tokushu/doubles/doubles01_02.html)。
では、頸反射を実感するにはどうすればいいのか。まず最初に、アンダーカットサーブを打った後に飛んで行ったボールの軌跡を見るようにしてください。そして、そのボールの高さを覚えていてください。次に、またアンダーカットサーブを打つのですが、今度は飛んで行ったボールを見るのではなく、我慢して打点に顔を残すようにしてください。ボールの高さは先ほどと比べてどうなるでしょうか?おそらく低くなるはずです。なぜこのようになるかというと、ボールの行方を見ることによって顔が上向きになり、その頸反射によってスイングの方向も上向きになったからです。対して、行方を見るのを我慢して打点に顔を残すと、頸反射が起きないので比較的ボールの弾道が低くなるのです。
視線を打点に残すことがどのような効果があるのかを説明しようと思いましたが、上記の例で説明がついたと思います。打点を見続けることによって首(顔)の向きを保ち続けることにより、体の動きの軸を一定に保つことができる、ということができます。僕個人のエピソードですが、両手バックハンドを打つと体の軸が右に傾く癖がありました。そこで、打った後も打点を見続けるようにしたところ、右に傾くことはなくなりました。ボールの行方を見ることによって頸反射が生じ、体全体が右に傾いていたのだと思います。
顔に打点を残すのが特に顕著なのがフェデラーです。
フェデラーといえば、コントロールが素晴らしいとよく言われます。その秘訣は、こんなにも打点に顔を残すことによって体の軸を安定させることによって達成していると言えるのではないでしょうか?
めでたし、めでたし…。
と行けばもっと早くこのシリーズは終わっています。僕もこれで終わりだと思っていました。
しかし、こんな画像を見せつけられたら、打点を見続けることには他の役割もあると考えさせられてしまいます。まだまだ終わらないこのシリーズ。次に続きます。
ボールを目で追うこと・見ること⑥へ続く。
このシリーズもようやく本題に入り始めます。視線(顔)を打点に残すことについてどのような効果があるのかについてです。そのカギとなるのが「頸反射」です。聞きなれない言葉でしょうから若干説明します。
「頸」とは「頸椎」の「頸」のことで、要するに「首」のことです。その首の向きや動きが全身の動きや向きに影響を与えることを「頸反射」といいます。おそらくこの説明でだいたいはあってると思います。ネットでもあまり出てこないし、自分が持ってる書籍にも出てこないので、これであってるのかどうかは少し自信がありません…。これであってるとさせてください。
では、具体的に頸反射がどのような影響があるのかについてです。これは赤ん坊に特に顕著にみられます。仰向けに寝ている赤ん坊を想像して下さい。この赤ん坊の顔を右に向けると、左半身が前に出てくるようになります。顔の向きに引っ張られるように左半身が出てくる感じです。次に、赤ん坊の顔を右に傾けてみます。右耳が右肩に付く方向に傾けます。そうすると、左肩が上方向(頭のある方向)に上がるようになります。これを図にすると、こんな感じです。
笑顔が不気味ですが、わかっていただけたでしょうか(;・∀・)
これらは赤ん坊では見られるもので、これを見ている皆さんがやってもこうはならないと思います。しかし、大人にも頸反射はあるのです。上記のような静止状態ではなく、体を動かしている時です。では、テニスではどのような影響をもつでしょうか。
テニスで頸反射を実感しやすいのは、アンダーカットサーブだと思います。ソフトテニスでよく用いられるサーブです。腰よりも低いところから、横回転を掛けて打つサーブです。
テニス365にアンダーサーブの画像があるとは思いませんでした…(http://news.tennis365.net/lesson/tokushu/doubles/doubles01_02.html)。
では、頸反射を実感するにはどうすればいいのか。まず最初に、アンダーカットサーブを打った後に飛んで行ったボールの軌跡を見るようにしてください。そして、そのボールの高さを覚えていてください。次に、またアンダーカットサーブを打つのですが、今度は飛んで行ったボールを見るのではなく、我慢して打点に顔を残すようにしてください。ボールの高さは先ほどと比べてどうなるでしょうか?おそらく低くなるはずです。なぜこのようになるかというと、ボールの行方を見ることによって顔が上向きになり、その頸反射によってスイングの方向も上向きになったからです。対して、行方を見るのを我慢して打点に顔を残すと、頸反射が起きないので比較的ボールの弾道が低くなるのです。
視線を打点に残すことがどのような効果があるのかを説明しようと思いましたが、上記の例で説明がついたと思います。打点を見続けることによって首(顔)の向きを保ち続けることにより、体の動きの軸を一定に保つことができる、ということができます。僕個人のエピソードですが、両手バックハンドを打つと体の軸が右に傾く癖がありました。そこで、打った後も打点を見続けるようにしたところ、右に傾くことはなくなりました。ボールの行方を見ることによって頸反射が生じ、体全体が右に傾いていたのだと思います。
顔に打点を残すのが特に顕著なのがフェデラーです。
フェデラーといえば、コントロールが素晴らしいとよく言われます。その秘訣は、こんなにも打点に顔を残すことによって体の軸を安定させることによって達成していると言えるのではないでしょうか?
めでたし、めでたし…。
と行けばもっと早くこのシリーズは終わっています。僕もこれで終わりだと思っていました。
しかし、こんな画像を見せつけられたら、打点を見続けることには他の役割もあると考えさせられてしまいます。まだまだ終わらないこのシリーズ。次に続きます。
ボールを目で追うこと・見ること⑥へ続く。
コメント
この記事へのコメントはありません。