2009年11月14日
ボールを目で追うこと・見ること⑦
ボールを目で追うこと・見ること⑥の続きです。前回は、フォアハンドで打点に顔を残し続けることによる頸反射によって体の回転運動を減速させる、ということを書きました。今回はそれがどのような効果があるのかについてです。
それを理解する前に説明しなければいけないことがあります。「二重振り子の原理」と言われるものです。これから書くのは二重振り子とは言えないような気もしますが、簡単に説明したいからなので、ご了承ください。
こんな感じで重り(錘)がプランプランしている振り子があるとします。
そこに杭を足します。そしてそこに糸が引っ掛かるとどうなるでしょうか。
糸の途中が引っ掛かって止まると、重りの移動速度は加速します。
今度はフォアハンド時の腕を振り子に当てはめてみます。振り子の糸は腕、重りはラケットに当たります。
そして、杭は肘にあたります。みなさんのフォアハンドのインパクトでは腕が一直線ではなくて肘が曲がっているのではないでしょうか。ちょうど、振り子の糸が杭に引っ掛かって止まるような形に。そうすることでラケットのヘッドスピードを増します。
しかし、そのような効果を与えるのは肘だけではありません。フォアハンドのときには、腕だけではなくて体も動いています。図では反時計回りの方向に動きます。
ここでようやく前回の話が出てきます。スイング中に顔を打点に向け続けると、スイングの途中で顔は右方向を向くことになります。そうすると、頸反射によって左半身は時計回りの方向に動こうとします。これはフォアハンド時の体の回転する方向とは反対になります。そのため、反時計回りの回転が途中で減速させられるので、ラケットのヘッドスピードは加速すると考えられます。振り子の糸を止めるような杭に当たる働きをするのです。
以上をまとめると、「打点を見続けること」が「ラケットのヘッドスピードの加速につながること」ということです。今回はこれを言いたかったのです。そのために図をこしらえたり説明をどうしたら良いのか考えていたため、結構間が空いてしまいました。
しかし、顔を打点に向け続けることは新たな「杭」を作ることではなくて、「杭」を強化するものだと思います。次の画像の⑥を見てください。左手が体の回転を抑えるような形になっています。みなさんもきっとそうなっているはず…。
長くなったこのシリーズですが、そろそろ終わりに近づきそうです。長くなりすぎたので、次回はこれまでのまとめを書こうと思います。
ボールを目で追うこと・見ること⑧に続く。
それを理解する前に説明しなければいけないことがあります。「二重振り子の原理」と言われるものです。これから書くのは二重振り子とは言えないような気もしますが、簡単に説明したいからなので、ご了承ください。
こんな感じで重り(錘)がプランプランしている振り子があるとします。
そこに杭を足します。そしてそこに糸が引っ掛かるとどうなるでしょうか。
糸の途中が引っ掛かって止まると、重りの移動速度は加速します。
今度はフォアハンド時の腕を振り子に当てはめてみます。振り子の糸は腕、重りはラケットに当たります。
そして、杭は肘にあたります。みなさんのフォアハンドのインパクトでは腕が一直線ではなくて肘が曲がっているのではないでしょうか。ちょうど、振り子の糸が杭に引っ掛かって止まるような形に。そうすることでラケットのヘッドスピードを増します。
しかし、そのような効果を与えるのは肘だけではありません。フォアハンドのときには、腕だけではなくて体も動いています。図では反時計回りの方向に動きます。
ここでようやく前回の話が出てきます。スイング中に顔を打点に向け続けると、スイングの途中で顔は右方向を向くことになります。そうすると、頸反射によって左半身は時計回りの方向に動こうとします。これはフォアハンド時の体の回転する方向とは反対になります。そのため、反時計回りの回転が途中で減速させられるので、ラケットのヘッドスピードは加速すると考えられます。振り子の糸を止めるような杭に当たる働きをするのです。
以上をまとめると、「打点を見続けること」が「ラケットのヘッドスピードの加速につながること」ということです。今回はこれを言いたかったのです。そのために図をこしらえたり説明をどうしたら良いのか考えていたため、結構間が空いてしまいました。
しかし、顔を打点に向け続けることは新たな「杭」を作ることではなくて、「杭」を強化するものだと思います。次の画像の⑥を見てください。左手が体の回転を抑えるような形になっています。みなさんもきっとそうなっているはず…。
長くなったこのシリーズですが、そろそろ終わりに近づきそうです。長くなりすぎたので、次回はこれまでのまとめを書こうと思います。
ボールを目で追うこと・見ること⑧に続く。