2010年07月10日
験担ぎ(げんかつぎ)
たまには心理学ネタを書こうと思います。最初はそれが主だったはずですが、なかなかネタがないんです。
今回は験担ぎについてです。「げんかつぎ」って漢字でこう書くんですね。テニスにかかわらず、験を担ぐということはよくあります。テニスでは、ヒューイットがステンシルを上下逆さにするということをしているそうです。今回は験担ぎに関する研究の紹介みたいなことを書きます。ただしこの研究の詳細は忘れましたので、大学の講義を思い出しながら、だいたいで書きます。ネットでも手持ちの資料でも見つからなかったんです。
僕が知っている験担ぎの研究は、スキナーによるものです。被験体はハトで、そのハトをある程度空腹状態にして、ある程度大きいケージに入れます。
ハトが「腹へったよー」と言いながらうろうろと歩いている様を想像してください。そんな時に、一定の時間毎にエサをポトリとケージの中に落されます。ハトはがっついて食べますが、まだまだ足りません。もっと欲しがってます。すると、ハトの行動に変化が見られました。なにやら首をひねるような動作を繰り返すようになったのです。なぜでしょうか?
原因は、エサを上から落としたときにハトが偶然にも首をひねる動作をしたからです。ハトはお腹が減ってしょうがなく、わらにもすがりたいくらいです。そんな状態だったわけですから、エサが落ちてきたのは自分が首をひねったからだと思ったのです。もっともっとエサを食べたいので首をひねる動作をし始めた、ということです。特に何もしなくても、一定の時間待っていればエサをもらえるというのに。
この首をひねる動作とエサを得られることには、全く関係がありません。単なる偶然です。ですが、ハトは首をひねればエサを食べられると勘違いしたのです。心理学的にいえば、首をひねる動作が条件づけされたと言えますし、原因帰属の誤謬とも言えますし、その両方とも言えると思います。
先にヒューイットの験担ぎについて触れました。ステンシルを逆に描いているというものです。ヒューイットがこれをするきっかけになったのは、ステンシルを逆さに描いたのは偶然だったけれども、そのラケットでいい結果を残せたからだそうです。出典はテニスショップ裏日記さんというブログです。
ハトの例とヒューイットの例、ほとんど同じではないでしょうか?我々ヒトが行う験担ぎという行動は特別で高尚なものでも何でもないと言えるのではないでしょうか?だって、ハトレベルの動物でも同じようなことをするんですから(ハトをばかにしているわけではありません)。
ということで、験担ぎに対する僕の考え方は2つあります。1つは、験担ぎを特別に制限する必要はないということです。ハトですら行うような原始的行動なのですから、験担ぎをして当然と考えていいと思います。
ですが、今行っている験担ぎがパフォーマンスに悪影響を及ぼす場合はどうでしょうか?験担ぎとして行っていることは試合結果とは全く関係ないと考えて、止めたほうがいいでしょう。これが2つ目の考え方です。要するに、自分の都合のいいように考えちゃえばいいのだと思います。
ハトの首をひねる動作を験担ぎと書きましたが、この行動は迷信ともおまじないともオカルトとも言えると思います。験担ぎ・おまじないだとやってもいいことなのかな、と思えますが、迷信・オカルトだと馬鹿らしいことのように思えます。言葉のあやというものでしょうか。
今回は験担ぎについてです。「げんかつぎ」って漢字でこう書くんですね。テニスにかかわらず、験を担ぐということはよくあります。テニスでは、ヒューイットがステンシルを上下逆さにするということをしているそうです。今回は験担ぎに関する研究の紹介みたいなことを書きます。ただしこの研究の詳細は忘れましたので、大学の講義を思い出しながら、だいたいで書きます。ネットでも手持ちの資料でも見つからなかったんです。
僕が知っている験担ぎの研究は、スキナーによるものです。被験体はハトで、そのハトをある程度空腹状態にして、ある程度大きいケージに入れます。
ハトが「腹へったよー」と言いながらうろうろと歩いている様を想像してください。そんな時に、一定の時間毎にエサをポトリとケージの中に落されます。ハトはがっついて食べますが、まだまだ足りません。もっと欲しがってます。すると、ハトの行動に変化が見られました。なにやら首をひねるような動作を繰り返すようになったのです。なぜでしょうか?
原因は、エサを上から落としたときにハトが偶然にも首をひねる動作をしたからです。ハトはお腹が減ってしょうがなく、わらにもすがりたいくらいです。そんな状態だったわけですから、エサが落ちてきたのは自分が首をひねったからだと思ったのです。もっともっとエサを食べたいので首をひねる動作をし始めた、ということです。特に何もしなくても、一定の時間待っていればエサをもらえるというのに。
この首をひねる動作とエサを得られることには、全く関係がありません。単なる偶然です。ですが、ハトは首をひねればエサを食べられると勘違いしたのです。心理学的にいえば、首をひねる動作が条件づけされたと言えますし、原因帰属の誤謬とも言えますし、その両方とも言えると思います。
先にヒューイットの験担ぎについて触れました。ステンシルを逆に描いているというものです。ヒューイットがこれをするきっかけになったのは、ステンシルを逆さに描いたのは偶然だったけれども、そのラケットでいい結果を残せたからだそうです。出典はテニスショップ裏日記さんというブログです。
ハトの例とヒューイットの例、ほとんど同じではないでしょうか?我々ヒトが行う験担ぎという行動は特別で高尚なものでも何でもないと言えるのではないでしょうか?だって、ハトレベルの動物でも同じようなことをするんですから(ハトをばかにしているわけではありません)。
ということで、験担ぎに対する僕の考え方は2つあります。1つは、験担ぎを特別に制限する必要はないということです。ハトですら行うような原始的行動なのですから、験担ぎをして当然と考えていいと思います。
ですが、今行っている験担ぎがパフォーマンスに悪影響を及ぼす場合はどうでしょうか?験担ぎとして行っていることは試合結果とは全く関係ないと考えて、止めたほうがいいでしょう。これが2つ目の考え方です。要するに、自分の都合のいいように考えちゃえばいいのだと思います。
ハトの首をひねる動作を験担ぎと書きましたが、この行動は迷信ともおまじないともオカルトとも言えると思います。験担ぎ・おまじないだとやってもいいことなのかな、と思えますが、迷信・オカルトだと馬鹿らしいことのように思えます。言葉のあやというものでしょうか。
テニス観戦も、そういう視点でみると、別の楽しみ方ができて良いですね。( 験担ぎとして、ヒンギスはコ-トに入るとき、ラインを踏まない。というのは聞いたことがあります。)
一番印象に残っている験担ぎ?は、ウインブルドン(だと思いますが、)の決勝、マッチポイントを握ったイバニセビッチが、マッチポイントを得たときに打ち込んだボ-ルをボ-ルパ-ソンに要求したシ-ンです。もちろんそのボ-ルで優勝しましたね。(と、記憶しています。)
おじゃましました。
ヨネックスのステンシルに上下の概念なんてあるとは考えたことがありませんでしたから…。