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テニスと心理学の架け橋 心理学のテニスへの応用を考える…よりもストリングのことを考えているかも

ジミー
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覚醒とパフォーマンス③逆U字仮説

 前回の続きで、ヤーキスとドットソンの逆U字仮説(Yerkes and Dodson,1904)についてです。これもまた図から入ります。

逆U字

 覚醒水準が高すぎても低すぎてもパフォーマンスはよくない、最高のパフォーマンスを出すためには最適な覚醒水準が必要だ、ということを示しています。この理論では、熟達者でも過度に緊張して失敗してしまうことも説明できます。
 これにも但し書きがありまして、課題(スポーツ)の複雑さに応じて、最適な覚醒水準が変わります。たとえば、重量挙げのような単純で力を要するスポーツでは、最適な覚醒水準が高くなります(図の山が右にずれる)。逆に、ダーツのような力ではなく精密さを要求されるスポーツでは、最適な覚醒水準は低くなります(図の山が左にずれる)。
 この理論を応用すれば、重量挙げの選手は本番前に気合を入れて覚醒水準を高めるようにしたり、ダーツの選手はリラックスさせて覚醒水準を低くするようにすれば、より良いパフォーマンスを出せる、ということになります。


 この理論にも批判についてです。それは、人が感じる不安や心配などを考慮していないことです。この理論の時代では、覚醒と不安は同一のものとしていたのですが、今では同一のものではないとされているからです。
 なんだかわかりにくいですが…、「負けたらどうしよう…(;つД`)ミスしたらどうしよう…(TДT)」と過度に不安になっている状態も覚醒水準が高いと言えますが、「絶対勝つ(`・ω・´)!」と気合いが入っている状態も覚醒水準が高いと言えます。動因理論や逆U字仮説ではこれらを同一のものと考えている、ということです。

 次回は、不安に焦点を当てた理論についてです。
生理系 | 投稿者 ジミー 21:49 | コメント(0) | トラックバック(0)

覚醒とパフォーマンス②動因理論

 覚醒とパフォーマンスの関係についてはいくつか理論があります。その1つの、ハルの動因理論(Hull,1943)についてです。


 動因理論
 図で表すと簡単そうですが、いくつか但し書きがあります。

・覚醒水準が高いほど、その人が身につけている動作をしやすくなる
・熟達者ほど、身につけている動作は適切なので、覚醒水準が高いほど良いパフォーマンスができる
・一方、初心者が身につけている動作は適切でない場合が多いので、覚醒水準が高いほど悪いパフォーマンスになってしまう

(簡単に言うと、覚醒水準が高いほどその人の「素」とか「地」が出やすい、ということだとおもいます)

 しかし、この理論では過度に覚醒水準が高い場合に(過度に緊張している場合など)、熟達者でも失敗してしまうことについて説明できていません。
 その点を補う理論が、次の逆U字仮説です。
生理系 | 投稿者 ジミー 21:24 | コメント(0) | トラックバック(0)
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