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テニスと心理学の架け橋 心理学のテニスへの応用を考える…よりもストリングのことを考えているかも

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熟達者の視覚探索方略1

 前回、スポーツの熟達者はどこを見ているのか(視覚探索方略)について書きましたが、重要な所を省略してしまった&それゆえ結論も違うことに気づいたので書き直します…。2回に分け書こうと思っており、1回目は中心視と周辺視について、2回目はそれを踏まえてスポーツにおける熟達者の視覚探索方略についてです。今回は中心視と周辺視について書きます。

 まず、中心視・周辺視とは何かについてです。中心視は物の形や色を把握するための視覚です。例えば、字を見るときなどに用いられる視覚なので、自分にとって身近で理解しやすいと思います。また、その視野は中心付近で周辺視と比べて狭いものです。
 もう1つの周辺視とは、物の動きや位置を把握するための視覚です。この視覚は無意識的な部分が多いので、中心視とは違って、分かりにくいものです。この視覚の視野は全体なので、中心視と比べてかなり広い視野を持っています。
 この両方の視覚とも、眼球から情報を受容するのですが、その情報を処理する脳の部位が異なります。中心視の情報が脳に伝達する経路を腹側経路、周辺視の情報は背側経路といいます。

 2つの視覚システムの違いを説明しましたが、もう1つ重要な違いがあります。それは、中心視は「知覚のための視覚」(それは何であるかを理解するための視覚、といえば分かりやすいでしょうか?)で、周辺視は「行動のための視覚」という点です。これだけではとても意味が分からないと思うので、それを示す臨床的研究を1つを紹介します。
 ある女性は、事故により一酸化炭素中毒になり、一命は取り留めたものの目が見えなくなってしまいました。一酸化炭素中毒によって視覚を司る脳の部位が損傷してしまったからです。彼女は、目の前にある物の形や色が分かりませんし、どこにあるかも分かりませんでした。ですが、彼女が森を歩くときは、何があるのか見えないはずなのに、木の根っこや倒木を避けて歩くことができたのです。しかし、そのとき彼女は何が見えているのかは分からず、そのように避けて歩いていることも彼女自身はよく分からないという、不思議な症状を示していました。
 その後、彼女を被験者とした研究を行なったところ、行動をするときには物が見えている、しかし、その見えているという経験は彼女の意識には上っていない、ということが示されました。どうしてこのようになったかというと、一酸化炭素中毒によって視覚を司る脳の部位が損傷してしまったのですが、その損傷した部位は、中心視の情報が脳に伝わる腹側経路で、周辺視の背側経路は無傷だったのです。

 いろいろと書きましたが、スポーツにおいては「行動のための視覚」である周辺視が重要であると言えます(もちろん中心視も必要ですが)。次回はこの周辺視を踏まえて、様々なスポーツの熟達者の視覚探索方略について書きたいと思います。
実験・知覚系 | 投稿者 ジミー 22:49 | コメント(0)| トラックバック(0)
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