2009年08月31日
ボールを目で追うこと・見ること②
ボールを目で追うこと・見ること①の続きです。
随従運動の眼球運動の速さを30°/sまでと仮定した場合、「ボールを目で追う」ことができるのはテニスにおいてはどれくらいの速さのボールなのか、についてです。ケース1とケース2の分けて書きます。
ケース1
「1」という選手と「2」という選手がベースライン中央にいるとします。「1」の選手がボールを打つ人、「2」の選手がボールを見る人です。「1」はベースライン中央(A)からベースラインのサイドぎりぎり(B)に打ったとします。このケースにおいて、「2」の人はどれくらいの速さのボールを目で追うことができるのか、つまり30°/sの眼球運動で見ることができるボールの時速はいくらかを計算します。
ABの長さは約24.11m、ACの長さは23.77m、BCの長さは4.114m、BACの角度は約9.82°になります。これらの値から計算しますが、過程は省略します。
30°/sの眼球運動で見ることができるボールの時速は、およそ「32.73km/h」です。どう感じるでしょうか?かなり遅いと感じるのではないかと思います。計算ミスはたぶんない…はず。
ケース2
ケース1はベースライン上のサイドラインぎりぎりのところでしたが、それではきついんじゃない?という自分自身の声にこたえるために(?)、ケース2を設定しました。図を見ればわかりますが、打球はベースライン中央とサイドの中間に落下した場合です。
ABの長さは約23.85m、ACの長さは23.77m、BCの長さは2.057m、BACの角度は約4.95°になります。
ケース1と同様に計算すると、30°/sの眼球運動で見ることができるボールの時速は、およそ「52.04km/h」です。ケース1とはかなり異なる値ですが、だいぶ遅いのではないかと思います。
ケース1、2の総括ですが、その前に。この計算で考慮できないことが2点あります。1つは、我々の首の動きが考慮に入れられていない点です。眼球運動の実質の速さは、眼球運動の速度+首(顔)の動く速度です。もっと速い打球にも目で追えるんじゃないの?という反論が可能な点です。
もう1つは、ボールの上下の動きを計算に入れることができない点です。その中でも、とりわけ角度の変化が激しいバウンドを考慮できません。エッグボールでしたらバウンドせずとも角度の変化は相当だと思います。もっと遅い打球にしか目で追えないんじゃないの?という反論が可能な点です。
この2つの点によって互いが相殺されるという生暖かい目で、僕の考察を見てみてください(;・∀・)長くなったので、考察は次回です。
(ボールの上下の動きもどうにか計算に入れられないかと考えました。そのために、実際にボールの動きを動画で撮影したりしましたが結局無理でした。撮影に協力してくれたSさん、ありがとうございました。)
ボールを目で追うこと・見ること③へ続く。
随従運動の眼球運動の速さを30°/sまでと仮定した場合、「ボールを目で追う」ことができるのはテニスにおいてはどれくらいの速さのボールなのか、についてです。ケース1とケース2の分けて書きます。
ケース1
「1」という選手と「2」という選手がベースライン中央にいるとします。「1」の選手がボールを打つ人、「2」の選手がボールを見る人です。「1」はベースライン中央(A)からベースラインのサイドぎりぎり(B)に打ったとします。このケースにおいて、「2」の人はどれくらいの速さのボールを目で追うことができるのか、つまり30°/sの眼球運動で見ることができるボールの時速はいくらかを計算します。
ABの長さは約24.11m、ACの長さは23.77m、BCの長さは4.114m、BACの角度は約9.82°になります。これらの値から計算しますが、過程は省略します。
30°/sの眼球運動で見ることができるボールの時速は、およそ「32.73km/h」です。どう感じるでしょうか?かなり遅いと感じるのではないかと思います。計算ミスはたぶんない…はず。
ケース2
ケース1はベースライン上のサイドラインぎりぎりのところでしたが、それではきついんじゃない?という自分自身の声にこたえるために(?)、ケース2を設定しました。図を見ればわかりますが、打球はベースライン中央とサイドの中間に落下した場合です。
ABの長さは約23.85m、ACの長さは23.77m、BCの長さは2.057m、BACの角度は約4.95°になります。
ケース1と同様に計算すると、30°/sの眼球運動で見ることができるボールの時速は、およそ「52.04km/h」です。ケース1とはかなり異なる値ですが、だいぶ遅いのではないかと思います。
ケース1、2の総括ですが、その前に。この計算で考慮できないことが2点あります。1つは、我々の首の動きが考慮に入れられていない点です。眼球運動の実質の速さは、眼球運動の速度+首(顔)の動く速度です。もっと速い打球にも目で追えるんじゃないの?という反論が可能な点です。
もう1つは、ボールの上下の動きを計算に入れることができない点です。その中でも、とりわけ角度の変化が激しいバウンドを考慮できません。エッグボールでしたらバウンドせずとも角度の変化は相当だと思います。もっと遅い打球にしか目で追えないんじゃないの?という反論が可能な点です。
この2つの点によって互いが相殺されるという生暖かい目で、僕の考察を見てみてください(;・∀・)長くなったので、考察は次回です。
(ボールの上下の動きもどうにか計算に入れられないかと考えました。そのために、実際にボールの動きを動画で撮影したりしましたが結局無理でした。撮影に協力してくれたSさん、ありがとうございました。)
ボールを目で追うこと・見ること③へ続く。
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