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テニスと心理学の架け橋 心理学のテニスへの応用を考える…よりもストリングのことを考えているかも

ジミー
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滑るスライスに関する考察

 ストリングの話ばかりになりそうなので、心理学に関係することも書きます。今回はスライスが滑るように見えることについてです。今回も自論です。
 まず最初にスライスが滑るとは何かについてです。ネットでいろいろ調べてみましたが、テニス365には次のような記述があります。

>次はスライスにテーマを移し、「滑るスライス」について考えてみよう。目標は、バウンド時にコートで低く滑らせて、相手の打点を食いこませるようなスライスを打てるようになること。回転とスピードが両立した、いわゆる「ペースのあるボール」が求められる。
http://news.tennis365.net/lesson/tokushu/back/back08_04.html

 この文章から考えると、滑るの要因の1つはバウンド後の弾道が低いことでしょう。これについては異論はないと思います。しかし、「相手の打点を食いこませるような」はどうでしょうか?「相手の打点を食いこませるような」は「打点を後ろに遅らせる」という意味だと思うことを踏まえると、バウンド後のスピードが速く見えることではないかと僕は思います。今回の話は、バウンド後のスライスは速く見えることについて主に書きます。
 下はトップスピンとスライスの軌道を模式的に表した図です。

スライス軌道

トップスピン軌道
(図がおおざっぱですいません><)


 バウンド後の軌道が低いことについてはあまり記述しなくてもいいでしょう。トップスピンは下に落ちる変化をするため、バウンド後は跳ねるような軌道になります。光の入射角と反射角みたいな感じです。一方スライスは、アンダースピンがかかっているので落ちにくい軌道になります。そのためバウンド後は低い軌道になります。

 次に、バウンド後のスピードの見え方についてです。トップスピンのバウンド後の軌道は山なりになります。一方スライスは、トップスピンと比較して直線的になります。山なりに曲がって移動するトップスピンよりも、直線的な弾道のスライスの方が進む移動する距離は少なくなります。スライスとトップスピンのバウンド後のスピードが同じとした場合、スライスはバウンドしてから打者に到達するまでの時間も短くなります。そのため、スピードが速く「見える」のだと考えられます。スピードが同じなのに、スライスの方がスピードが速く見えてしまう、つまり「錯視(目の錯覚)」が生じているのではないか?というのが僕の考えです。

 しかし、錯視とは言えないかもしれません。反論はいくつかあり得ます。
 ボールが到達する時間が少ないだけでスピード自体は速く見えてはいないのでは?なんて言われたら…。これが反論その1です。
 スライスの軌道とトップスピンの軌道を、↑の図のように横からではなく、真上から(上空のカメラから)見た場合を想像してください。錯覚でも何でもなく、スライスの方が速く見えます。スライスの方が相手に到達する時間が短いわけですから。ストロークを打つ際、通常は球を横からではなくて見下ろすように見てるよね?それが影響しているんじゃないの?なんて言われたら…。反論その2です。

自分の考えも一理あると思うんだけどなぁ…。どうなんでしょ…。自分で自分に反論してたら自信がなくなってきた…。

 とりあえず無難にまとめると、『スライスが滑って見える要因は、バウンド前の弾道が直線的であるためバウンド後の弾道が低いこと及びバウンド後の弾道が直線的であるためバウンドしてから相手に到達するまでの時間が短いことである』、ということになります。

 話がそれますが、今回の記事を書くきっかけになったことについてあれこれ。一般的に滑るスライスを打つには、回転はそんなに掛けないことと、速いスピードが必要であると言われています。しかし、僕が以前対戦した滑るスライスを打つ人は全くの逆を行っていました。その人のスライスはスピードも速くなくて回転がかなり多いのに、ものすごく滑るスライスを打っていました。一般的な(?)回転が多くてスピードが遅いスライスは、山なりな弾道でバウンドはその場で止まってしまう球が想像されると思います。しかし、その人の弾道は山なりではなく、直線的でした。その人と対戦したことがきっかけで、滑るスライスに必要なのは回転の多少や速度ではなく、直線的な軌道ではないかと考えています。
実験・知覚系 | 投稿者 ジミー 17:37 | コメント(0)| トラックバック(0)
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