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テニスと心理学の架け橋 心理学のテニスへの応用を考える…よりもストリングのことを考えているかも

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コートの奥行きが広く見える錯視

 今月からテニススクールのクラスを中級から上級にしました。それに伴ってコートも変わったのですが、なんだか違和感がありました。打ち合う相手が遠くに見えるような、ネットを挟んだコートの向こう側が遠く見えるような感じでした。自分が打った球はいつもより遠くに行くような感覚でしたが、一番厄介だったのは相手が打った球の距離感がおかしく感じたことでした。いつもより遠くから打たれているに見えるので、本来なら深い球でも浅い球であると感じてしまうため、十分に後ろに下がって打つことができず、ライジングで打ち返していました。
 結局そのコートに慣れてしまって問題はなかったのですが、どうしてあんな風に感じるんだろうかと考えていたら、照明による錯視(目の錯覚)だろうと自分で結論付けました。





コート錯視
 そのコートの照明はコートの中央(ネット)にあるのですが、コートの端の方(ベースラインの壁際)にはありません。そのため、ネット付近が最も明るく、ベースライン側に行くにつれて暗くなっていました。


壁錯視
さらに、ベースラインの奥の壁は、床のところが最も明るく、天井側に行くにつれて暗くなっていました。






錯視
そのような状況がどのような錯視をもたらすと考えたのかというと、これです。

 平面上の2次元の画像なのに、上側に向かって暗くなっている〇は凹んで見え、下側に向かって暗くなっている〇は出っ張っているように見えます。

 コートの話に戻すと、私が見ていた風景は、自分の足元から奥に向かって暗くなっていき、奥の壁は下から上に向かって暗くなっていました。つまり、私が見ている風景は下側から上側に向かって暗くなっていました。奥行きが広く見えていた理由は、その風景は上側に向かって暗くなっている〇と同様に見えていたためで、実際の奥行きよりも奥にあると錯覚していたからである、という結論になりました。

 最後に、上側が暗い〇が凹んで見え、下側が暗い〇が出っ張って見える理由を説明します。我々は、光は上から下に向かって当たるものだという概念を持っており、その概念を使って目から得た感覚を解釈するためです。目から得た感覚をありのままに解釈するのではないのです。上側が暗い〇を、平面上に存在する上側が暗い色の〇である、とありのままに解釈しません。〇の上側が暗く見えるのは上から光が当たっているからである、つまり、〇は凹んでいるのである、と解釈するのです。
 偏見やバイアスを持たずに物事を見ることの難しさを示す、好事例だと思います。
実験・知覚系 | 投稿者 ジミー 23:39 | コメント(0)| トラックバック(0)
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